のんびりパート主婦日記 ときどき断捨離 ときどきアウトドア

ブランク10年で事務パートについたのんびり主婦の徒然日記

オーストラリアの思い出 その4 シェアハウスで暮らす

15年も前のオーストラリア滞在を記憶を頼りに綴る。

シドニーに来て始めの1ヶ月ほどは、大家さんが日本人のテラスハウスに間借りした。

居心地が悪くなり、知り合いのつてで オーナーが中国人の郊外の家に移った。

オーナーは3人いて投資目的で所有しており、たまに来るけど住んではいない。

二階建てで、オーナー専用の瀟洒なキッチンの他、間借り人用の庶民的キッチン、シャワー室が一階と二階に一つずつ。

一階には広東省から来ている富裕層の娘、中国の北京ではない都市(忘れてしまった)からシドニーの高校へ留学している従姉妹どうしの2人組、インド人の年齢不詳の男、香港から来てかなり長いことオーストラリアに住むこちらも年齢不詳のおじさん、そして二階の一室に日本人の私。

アジア人同士でくくろうと思えばくくれるけど、暮らしてみればもう異次元だった。

当時は‥

まず驚いたのが、掃除や片付けをロクに出来る人がいない。

週一でハウスクリーニングするおじさんが来てキッチンをピカピカにしてくれるのだが、次の週には元どおり。ギトギトのベタベタの散らかり放題。

私も出来る範囲で掃除はしたけれど、

他のメンバーには綺麗にしようという気がさらさらない。

何よりも、いつも綺麗にしてくれるおじさんに対して感謝の気持ちも、汚くして申し訳ないという気持ちも微塵も感じられない。

そこが日本人の私には理解出来なかった。

報酬を得ているのだから当然? いやぁ、そういう問題? ちょっとでも悪いなぁと思はわないの?と。

インド人のナントカ君は、シャワー室を出たら足も拭かず裸足で歩き回る。 他の人は靴を履いて生活しているので床は当然汚れているから、ビチャビャの裸足で歩けば足跡がクッキリ。

でも、ナントカ君 気にしない。

他の人も気にしない。

私だけ、足跡を雑巾がけ‥

でも、キリが無くて終盤は私も拭くのを諦めたような‥

島国育ちの、民族が大きく混在する歴史を持たなかった、その為周りに合わせ空気を読むことに長けてきた日本人の、私のほうが完全異次元人でした‥

はじめは、価値観や習慣、文化の違いにカウンターパンチくらう日々だったけれど、

慣れれば 時間が経てば 、皆んな気のいい人間ばかりだった。

恋の話に盛り上がり、悩みを聞き、一緒にたまには料理もし 同じ人間なのだと思う。

多様性を前向きに受け止められれば、見方は変わる。 寛容になれる。

その頃通っていた語学学校では韓国人男女のグループとよく遊んでいた。

皆んなかなり年下だったけれど、ほんと素直で思いやりのある面白いいい子達ばかりだった。

だから、昨今の 日韓の険悪な関係、

残念でならない。

彼等とは帰国後音信不通になってしまったが、私は彼等と過ごした楽しかった日々を忘れないし、きっと向こうも私のことを忘れてはいないだろう。

ともかく私は、太陽燦々の そして時折スコールのシドニーで ご機嫌快適に暮らしていたのだけれど、あまりにもまったりし過ぎた生活が嫌になり、突然旅に出ることにした。